中小企業を倒産に追い込む消費税とコロナ融資返済の過酷な現実【参議院決算委員会室4/7】

2026年4月7日に行われた参議院決算委員会にて、参政党の安藤裕議員が、中小企業の経営を著しく圧迫している「消費税」と「コロナ融資(00融資)の返済負担」をテーマに質疑を行いました。

安藤議員は実際の企業の資金繰りデータをパネルで提示し、赤字企業であっても納税義務が生じる消費税の本質的な問題点や、現場の過酷な実態を浮き彫りにしました。

本記事では、安藤議員の「国益と国民(中小企業)のため」の具体的な問題提起に対し、政府側(総理・財務大臣)からどのような回答がされ、それがどこまで正面からの回答になっているかを客観的に解説し、今後の課題を問題提起としてまとめました。


目次

論点1:他党を排除した「社会保障国民会議」の名称と参加資格の不透明さ

安藤裕議員の質問 [00:00:37〜]

政府が進める「社会保障国民会議」において、参政党や共産党、れいわ新選組といった特定の政党が対話の場から排除されています。一部の政党(自民・立憲・公明・維新)だけで構成されているにもかかわらず、「国民会議」という名称を用いることは、あたかも全政党や全国民が参加しているかのような誤解を国民に与えかねません。なぜ我々が呼ばれないのか、その理由と、誤解を招く名称を変更するお考えがないか総理に尋ねます。

高一苗内閣総理大臣の回答 [00:01:38〜]

社会保障国民会議の名称は、昨年10月の所信表明で設置を申し述べ、年明けに自民、公明、立憲、維新の間で相談して決定した経緯があるため、今更の名称変更は困難です。呼ばれない理由としては、同会議が給付付き税額控除や食料品の消費税率0%といった課題の原案を議論する場であり、「消費税が社会保障の貴重な財源であるという認識を有し、給付付き税額控除に賛同している政党」にお声がけして共同開催しているためです。国会に法案を提出した段階で、参政党を含めて十分な審議をお願いすることになります。

【解説と問題提起】
安藤議員の「なぜ特定の政党が排除されているのか」という問いに対し、総理から「消費税を社会保障の財源と認め、給付付き税額控除に賛同する政党のみで議論している」という、参加資格の条件を公式に認めさせました。裏を返せば、増税や現行の税制に異を唱える多様な国民の声を最初からシャットアウトした枠組みであることを自ら認めた形です。
これに対し、安藤議員は「それなら『消費税温存会議』に名称を変えた方が分かりやすい」と指摘。特定の前提を共有する政党だけで原案を固め、少数派を排除したまま「国民」の名を冠する会議を進める手法が、真に国民的な合意形成と言えるのかという、民主主義の手続き論に関する重大な問題提起がなされています。


論点2:自民党の公約「コロナ融資の債務減免」の進捗

安藤裕議員の質問 [00:04:44〜]

2022年の参議院選挙における自民党の公約には、コロナ禍や物価高に苦しむ中小企業の資金繰りを支えるため、「過剰債務の軽減を含めた事業再生を支援する」という旨の文言が入っていました。これは事実上のコロナ融資(00融資)の「債務免除」を意図した公約であったと理解できますが、現在この公約に対して政府・与党としてどのように具体的に対応されているのか、財務大臣に説明を求めます。

片山朝財務大臣の回答 [00:05:25〜]

当時、党の金融調査会長等として過剰債務の課題は認識していました。一律の徳政令のような形ではなく、中小企業活性化協議会などのガイドラインを通じて企業個々の事業再生の可能性を丁寧に見極めています。その中で債務減免もきっちりと一つの手段に入っており、実際に協議会が関与した事例のうち、多いケースでは6割〜7割の債務減免を行った実績もございます。また、年度末や国際情勢を鑑み、金融機関に対して資金繰りへの迅速かつ柔軟なセーフティネットの対応を要請しています。

【解説と問題提起】
財務大臣から「債務免除(減免)も一つの手段に入っており、実際に行われたケースもある」という公約の方向性を裏付ける答弁を引き出しました。
しかし、安藤議員が指摘した通り、実際に減免を受けられたのは協議会が扱った数千件のうちのごく一部(数百件規模)にすぎず、自民党が公約に掲げた当時に多くの議員が喧伝したような広範な債務免除の実態からは程遠いのが現状です。
融資ではなく営業補償(給付)を行うべきだったという当初のボタンの掛け違いが、今なお中小企業を苦しめ続けている現状に対して、政府の救済措置の規模があまりに限定的ではないかという問題提起が浮き彫りになっています。


論点3:赤字企業にも容赦なく課税される「消費税の本質」

安藤裕議員の質問 [00:07:45〜]

多くの国民は、消費税を「あらゆる取引の価格に適正な利益が載り、その上に消費税分が上乗せされて消費者が負担している」というイメージで捉えていますが、これは利益が出ていることを前提としたファンタジー(幻想)です。実際の消費税の計算は「売上に含まれる消費税」から「インボイスのある経費の消費税」を差し引く仕組みであり、事実上の「付加価値税(利益+人件費等への課税)」です。そのため、利益が出ていない赤字の中小・零細企業であっても、人件費や家賃などを支払っていれば巨額の消費税の納税義務が発生します。景気が悪く赤字企業が増えている時にも容赦なく取られ続ける消費税が、果たして『安定財源としてふさわしい、いい税金』と言えるのでしょうか。財務大臣の見解を問います。

片山朝財務大臣の回答 [00:14:07〜]

ご指摘の通り、事業上赤字の企業でも納付が必要となる場合は当然あります。ただ、日本の決算における赤字比率は消費税導入前も今も6〜7割で大差ありません。消費税はあくまで間接税として価格への転嫁が予定されているものであり、売上時に受け取る消費税の一部から納税していただく仕組みであるため、企業自身が負担する仕組みではございません。法人税の税収の大変な乱高下に比べれば、消費税は景気や人口構成の変化に左右されにくく、税収が比較的一定で安定している現実があり、だからこそ社会保障の重要な安定財源と法律で位置づけられています。

【解説と問題提起】
安藤議員のロジックに基づき、財務大臣からも「赤字企業であっても消費税の納税義務が発生する」という事実を正面から認めさせました。
しかし、政府側が主張する「消費税は価格に転嫁されているため事業者の損益には影響しない」「税収が安定しているから良い税金だ」という理屈は、完全に国(徴収側)の都合です。
安藤議員がさらに追及したように、法律(税制改革法)には「円滑かつ適正に転嫁するものとする」と書かれているだけで、自由主義経済において政府が価格を強制できない以上、価格に上乗せできず自腹で身を削って納税している中小企業が続出しています。
国にとって「税収が安定している」ということは、裏を返せば「不景気で苦しむ赤字企業からも容赦なくむしり取り続けている」という過酷な実態の裏返しにほかならない、という構造的欠陥への問題提起がなされています。


論点4:消費税滞納の急増とコロナ融資返済による中小企業倒産リスク

安藤裕議員の質問 [00:18:26〜]

物価高や仕入れコストの上昇に価格転嫁が追いつかない中小企業の悲鳴は、データとなって如実に現れています。消費税の新規滞納額は、令和4年度の3630億円から、令和5年度は4383億円、令和6年度には5298億円へと右肩上がりに急増しています。

ここで実際の赤字中小企業の資金繰り事例(年間の売上が約1億9400万円に対し、約2074万円の借入金返済があり、490万円の消費税納税があるため資金ショートしている生データ)を提示します。

この会社は数千万円の人件費を払い、地元で10人以上の雇用を守っている大変貴重な企業ですが、コロナ融資の返済と、赤字でも容赦なく課せられる消費税によって倒産寸前に追い込まれています。

政府の政策(消費税負担の軽減など)次第でこれらの地域雇用を守り、企業を蘇らせることができると考えますが、総理の見解を求めます。

高一苗内閣総理大臣の回答 [00:21:21〜]

そもそも消費税は企業の収益状況に応じて納税義務が決まるものではなく、売上時の消費税額から仕入れ時の消費税額を差し引いた差額を納税(マイナスなら還付)する仕組みです。

確かに滞納件数は直近3年で増加していますが、理由は個々の事業状況や資金繰りなど様々です。国税当局では一括納付が困難な場合、実情に即して適切に対応しています。また、コロナ融資に関しては、金融機関に対して債務の条件変更(リスケジュール)など、事業者の実情に応じた迅速かつ柔軟な対応を継続するよう累次にわたり要請を行っております。

【解説と問題提起】
総理から、滞納が急増している事実を認めさせたこと、またコロナ融資の返済猶予(リスケ)を金融機関に引き続き要請しているという現状の救済姿勢を引き出しました。
しかし、安藤議員が提示した「消費税とコロナ融資返済そのものが中小企業を倒産に追い込んでいる」という本質的な危機感に対して、総理は「消費税はそういう仕組みだから(赤字でも関係ない)」という制度論を繰り返すにとどまり、正面からの救済策(減税など)には一切触れませんでした。
借金を先送りする「条件変更の要請」だけでは、企業の根本的な債務体質は改善しません。
雇用を守り地域経済を支える地域の大切な企業が、政府の硬直的な税制と、融資という名の不十分なコロナ対策によって次々と倒産に追い込まれていく現実に対し、政治が政策の過ちを認め、抜本的な減税や債務免除に踏み切る意思があるのかという、国家の経済政策の根本的なあり方を問う極めて重い問題提起が残されました。


■ 引用元動画情報
【動画タイトル】「中小企業を倒産に追い込む消費税とコロナ融資返済!」 参議院議員 安藤裕 国会質疑 令和8年4月7日 参政党
【配信チャンネル】参政党【公式】
【配信元URL】https://www.youtube.com/live/GnAzOsSieVQ

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著者

【ニックネーム】のびしろう( nobishirou )
【居住エリア】東京都
【性別・年齢】男性・40代
【経歴】会社員・プロジェクトマネージメント・Webマーケティング・会社経営
【趣味】水泳・バイク・アウトドア
【自己紹介】ご当地グルメ・特産品・こだわりのあるサービスなどの体験を中心にレポートしています。その他、Webマーケティングデータの収集が得意分野です。

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