高市政権の「緊縮財政」と消費税減税議論に隠された中小企業の危機を暴く【参議院決算委員会室6/5】

2026年6月5日に行われた参議院決算委員会にて、参政党の安藤裕議員が、高一苗内閣の財政政策および現在議論されている消費税減税(食料品税率引き下げ)の構造的欠陥について代表質問を行いました。

安藤議員は、政府の予算が口頭の「積極財政」とは裏腹に実質的な緊縮型であることや、良かれと思われている食料品消費税ゼロが特定の中小企業(飲食店など)を倒産に追い込みかねない「仕入れ税額控除」の罠をデータで証明しました。

本記事では、読者の皆様が論理的に構造を理解できるよう、安達議員の具体的な問題提起と政府側(総理・財務大臣)の回答をセットにし、冷静かつ公正な第三者の目線から解説と問題提起をまとめました。


目次

論点1:失われた30年における国民の貧困化と「アベノミクス」の評価

安藤裕議員の質問 [00:00:12〜]

総理は「ジャパンズバック(日本が戻ってきた)」という言葉をよく使われます。この言葉は2013年の安倍政権下における日本再興戦略の副題でもありました。

しかし、1990年代半ばに550万円だった日本の世帯所得の中央値は、2023年には410万円へと140万円も減少しています。自民党が政権を取り戻してからの10年以上を含め、日本は30年かけて貧困化を続けているのが現実です。この実態について総理はどのようにお感じでしょうか。

高一苗内閣総理大臣の回答 [00:02:47〜]

アベノミクスによる取り組みの結果として、デフレではない状況を作り出し、GDPを高め、雇用を拡大し、企業収益の増加傾向を実現するなど、一定の効果はありました。

他方で、その後の新型コロナウイルスの影響による雇用環境の悪化や、第三の矢としての「民間投資を促す成長戦略の成果が十分でなかったこと」は踏まえて評価する必要があります。

だからこそ高一内閣では、長年続いてきた過度な緊縮思考をここで打ち切り、未来への投資不足の流れを断ち切って国内投資を増やしていく取り組みを進めています。

【解説と問題提起】
安藤議員が世帯所得の激減という一次データを提示したのに対し、総理は過去の成長戦略における「民間投資を促す成果が十分でなかった」という政府側の不足を一定程度認めました。
しかし、実質賃金が下がり続けてきた30年の総括としては、雇用拡大などの部分的な成果を強調するにとどまっています。
口頭では「過度な緊縮思考を打ち切る」と述べつつも、これまでの政策がなぜ国民の懐を豊かにできなかったのか、その根本的な原因追及と反省に基づかなければ、同じ過ちを繰り返すのではないかという問題提起がなされています。


論点2:高一内閣における予算の「緊縮型」への逆行実態

安藤裕議員の質問 [00:04:38〜]

高一内閣は「責任ある積極財政」を掲げていますが、編成された予算案を見ると、前内閣が閣議決定した骨太の方針に縛られ、昨年度に比べて名目金額も少なくなっています。補正予算を含めた総額を比較しても「縮小(緊縮)型の予算」と言わざるを得ません。これが本当に高一内閣の目指す責任ある積極財政の姿なのでしょうか。総理および財務大臣の見解を伺います。

高一苗内閣総理大臣および片山朝財務大臣の回答 [00:05:28〜 / 00:06:52〜]

(総理答弁)概算要求までは前内閣で進められていたため、パーフェクトに高一内閣の予算とは言えません。しかし、危機管理や成長投資など必要な分野には大胆に予算を増額しており、本格的な高一内閣の予算編成はこの夏からの歩みを見ていただきたいと考えています。

(財務大臣答弁)確かに昨年度の補正後予算総額(133.5兆円)に比べ、今年度の補正後予算(125兆円台)は規模として大きいわけではありません。しかし、我々の掲げる積極財政は「決して徒らに規模(金額)を追求するものではない」というプロアクティブな財政政策です。今回は中東情勢などのリスクを最小化するための備えであり、国際マーケットに影響を与えない範囲で実行可能な、まさに責任ある財政の考え方に沿ったものです。

【解説と問題提起】
財務大臣の答弁から、「前年度よりも予算規模が縮小している」という事実が明確に確認されました。政府側は「規模を追求するものではない」と言葉を尽くしますが、経済成長には政府支出の拡大が不可欠であるという経済学的な視点から見れば、実態は緊縮財政そのものです。
「積極財政」という看板を掲げながら、予算規模を前年より縮小させている二面性に対し、政府が国際機関(IMFやOECD)や国際マーケットの顔色(「市場の信認」)を過度に気にするあまり、国内経済への十分な財政出動を躊躇しているのではないか、という本質的な予算編成のあり方への問題提起がなされています。


論点3:食料品消費税ゼロで「価格が税率通りに下がるか」の真実

安藤裕議員の質問 [00:15:37〜]

現在、社会保障国民会議において「食料品の消費税率をゼロ(あるいは1%)にする」という議論が進められており、総理も選挙時にこれを訴えておられました。

多くの国民は「税率が8%下がれば、食料品の価格も綺麗に8%下がる」と期待していますが、自由主義経済において価格は市場(需要と供給)が決めるものです。政府として、消費税を下げたら税率通りに食料品価格が下がるのかどうか、試算を行っているのか、また下がらない可能性があることを承知の上で公約に掲げていたのか回答を求めます。

片山朝財務大臣および高一苗内閣総理大臣の回答 [00:15:58〜 / 00:18:54〜]

(財務大臣答弁)事業者による価格設定は経営判断であり、政府が減税の影響について見通しや試算を行うことは困難であり、行っておりません。実際に過去に消費税率を下げたドイツの中小企業団体のデータを見ても、価格があまり下がらなかった事例を確認しています。

(総理答弁)事業者による価格設定であるため「8%分ぴったり下がるとは考えていません」。しかし、消費税率が下がったのに据え置きにすればお店が信用を失うため、一定の下落効果は期待できます。何よりも物価高対策として少しでも効果があるなら、躊躇なくやるべきだと考えて訴えてまいりました。

【解説と問題提起】
総理および財務大臣の口から直接、「消費税をゼロにしても、価格が税率通りにぴったり下がるわけではない(政府も試算していない)」という極めて重要な事実が明言されました。
多くの有権者の認識と政府の認識の間に、大きな乖離があることが浮き彫りになりました。
原材料費や電気代が高騰し、多くの中小企業が利益を圧迫されている現状において、一律の減税がそのまま消費者の恩恵になるのか、あるいは事業者のコスト相殺に吸収されてしまうのか、国民へ正確な説明をしないままイメージ先行で政策を議論することへの危うさについて問題提起がなされています。


論点4:消費税減税が引き起こす「飲食店への実質増税」という構造の罠

安藤裕議員の質問 [00:27:47〜]

食料品の消費税率が下がっても、市場の原理で仕入れ値(食材費)が税率通りに下がらない場合、飲食店(ラーメン屋や定食屋など)には深刻な「増税負担」が生じます。

飲食店は売上に対して10%の消費税を納めますが、そこから「仕入れにかかった消費税(現在は食材8%)」を差し引いています(仕入れ税額控除)。もし食料品の消費税が0%になると、飲食店が仕入れる際の消費税は0%と計算されるため、売上にかかる10%の消費税をそのまま丸々税務署に納めなければならなくなります。

仕入れ値自体が下がらない中で、控除できる税額だけがなくなる(仕入れ税額控除が消える)ため、飲食店にとっては事実上の増税となり、経営がさらに悪化することになります。この恐ろしい仕組みの弊害について、総理や財務大臣はご存知だったのでしょうか。

片山朝財務大臣および高一苗内閣総理大臣の回答 [00:30:00〜 / 00:32:31〜]

(財務大臣答弁)税率引き下げのタイミングで仕入れ先が実質的な値上げを行い(価格を下げず)、飲食店側の仕入れコストが下がらない場合、飲食店が販売価格を引き上げない限りは「消費税の納税額が増え得る(増税になる)」というケースは生じ得ると理解しています。

(総理答弁)そのようなケースが生じ得るかもしれないということについて、選挙の時にはまだ話しておりません。ただ、トータルで食べるものとして考えれば安くなると考えております。

【解説と問題提起】
安藤議員の緻密な税制上の指摘に対し、財務大臣も正面から「販売価格を据え置けば、飲食店の消費税納税額が増えるケースがある」と認め、総理も「選挙の時には(そのリスクを)話していなかった」と認めました。
現在、実質賃金が下がり国民の生活が苦しい中、飲食店は客離れを恐れて食材高騰分をメニューに転嫁できず、ギリギリの経営を続けています。
このような現場の状況において、一見「国民のため」に見える食料品非課税化が、実際には街のラーメン屋や定食屋などの仕入れ控除を奪い、経営を直撃するという税制上の大穴(欠陥税制)について、政府が具体的な救済策を法律に盛り込まずに議論を進めている点へ、極めて重い問題提起がなされています。


論点5:反対派を排除した「社会保障国民会議」の手続き的瑕疵

安藤裕議員の質問 [00:34:35〜]

消費税が中小企業の経営を圧迫し、賃上げを妨害している血管税制であるという重要な指摘があるにもかかわらず、我々参政党などは「社会保障国民会議」から排除されています。

同会議は「消費税を必要不可欠な財源と認めること」を前提とした政党だけで構成されており、本質的な議論がなされていません。「やめた方がいい(消費税廃止・減税)」という異なる意見を持つ勢力を最初から排除し、賛成派だけで結論をまとめる進め方は、民主主義の議論の手続きとしてあり得ないのではないでしょうか。

高一苗内閣総理大臣の回答 [00:36:44〜]

消費税が全くの悪税であるというのは委員のお考えかもしれませんが、国会での十分なご審議を経て、国民の代表が集まって知恵を絞って導入が決まった税制です。

現在、子育てや福祉など、必要な社会保障のためには安定した財源が必要です。また、若い世代にだけ負担が集中する税でもなく、幅広い年齢層の方々が現実的に負担される税です。だから私は消費税が必要だと考えています。違う意見があるのも承知していますが、国会での審議を経て決まったものでございます。

【解説と問題提起】
安藤議員の「議論の手続き論」に関する追及に対し、総理は「社会保障の安定財源として消費税は必要である」という従来の持論を述べるにとどまり、「なぜ反対派の政党を会議から排除しているのか」という手続きの正当性については直接の回答を行いませんでした。
民主主義における合意形成とは、異なる価値観やリスクの指摘を戦わせ、その抜け穴を検証していくプロセスです。
「消費税の維持・温存」という結論ありきの枠組みを作り、現場の中小企業の悲鳴を代表する声を排除したまま物事を決定しようとする政府の硬直的な政治姿勢が、真に「国民のため」の社会保障改革につながるのかという、民主主義の根幹に関わる問題提起で質疑が締めくくられました。


■ 引用元動画情報
【動画タイトル】「暴露!高市政権は実は緊縮財政であった!」参議院議員 安藤裕 国会質疑 令和8年6月5日 参政党
【配信チャンネル】参政党 国会質問チャンネル【公式】
【配信元URL】https://www.youtube.com/live/92_-xRp94nQ

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著者

【ニックネーム】のびしろう( nobishirou )
【居住エリア】東京都
【性別・年齢】男性・40代
【経歴】会社員・プロジェクトマネージメント・Webマーケティング・会社経営
【趣味】水泳・バイク・アウトドア
【自己紹介】ご当地グルメ・特産品・こだわりのあるサービスなどの体験を中心にレポートしています。その他、Webマーケティングデータの収集が得意分野です。

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